Web系プログラマの言語「Python」

Tweet

Pocket

Pythonの特徴

「Python（パイソン）」は、プログラミング初心者の方でも使いやすいと言われているプログラミング言語です。これは、1991年にオランダ人プログラマーによって開発されました。イギリスBBCのコメディ番組「空飛ぶモンティ・パイソン」に由来して名付けられたのです。用途は様々で、機械学習や深層学習などの人工知能の開発や組み込み開発、Webアプリケーション、デスクトップアプリケーション、ビッグデータ解析などにも使われます。
その特徴は、少ないコードで完結にプログラムを書くことが可能なこと、専門的なライブラリが豊富にあることです。文法が平易なので、プログラミングの初心者でも大規模Webアプリケーション開発を短い期間で完成させることができます。Pythonの目的は、コードを書きやすくすること／読みやすくすることです。そのため、初心者が書いても熟練のエンジニアが書いても似たようなコードになります。その理由の1つには、「オフサイドルール」初稿が挙げられます。これはコードの書き方のルール。行頭をインデント（字下げ）して文の塊を指定する、というものです。どんな人が書いても似たようなコードになる＝みんながコードを読めるということでもあり、とても大事なことです。また、Pythonには開発に役立つプログラムをまとめた「ライブラリ」が数万件もあります。これらを有効に使うことで、自分の思い描いたプログラムを簡単に作成することができるのです。

Pythonでできること・できないこと

Pythonは用途が様々です。できること、できないことも様々ありますが、まとめてみます。
【Pythonでできること】
（1）機械学習を活用した人工知能の開発
（2）自動データ処理／分析などの業務効率化
（3）スクレイピングによるWeb上の画像データ／テキストデータの自動収集
（4）Webサービス／Webアプリケーション制作
Pythonは、AI（人間と似た学習能力があるロボット）を効率良く作れます。これから加速度的に普及していくことが予想されるので、Pythonは将来性が高く重要な言語の1つです。
これまで手動で行ってきたデータ収集などを自動化にすることで、一気に行うことも可能になります。例えば、Web上に存在する記事を指定条件に合致するものだけCSVファイル形式ではき出したり、競合他社のメディアデータ数値自動分析をしたり、Web上にある特定のデータを自動通知をしたりすることもできます。その他に、Pythonの特徴の1つであるスクレイピング技術を活用すればWeb上にある画像データなどを自動で収集することも可能です。人が一つひとつ行ってきた収集を自動でできるので、膨大な時間を削減できます。
また、Pythonが最も活用されているWebアプリを見てみましょう。Pythonで作られている代表的な例として、国内外で人気の高い「Dropbox」「Instagram」「Pinterest」などがあります。これらのように、SNSや業務効率化に必須のWebサービス、プラウザで動くゲームを作成できるのです。
【Pythonで作れるもの】
（1）Android限定・スマホアプリ
（2）デスクトップアプリ
（3）組み込みアプリケーション
（4）フィンテック・ブロックチェーン技術の開発
【Pythonでできないこと／苦手なこと】
（1）ゲーム開発などは苦手
（2）Webデザインには不向き
（3）デスクトップ系アプリの開発
（4）高速な処理を求められる開発
処理速度が遅いPythonにとって、スマホアプリやゲーム開発、高速な処理が求められる開発は苦手分野に入ります。Webデザインなどにはそもそも利用ができません。またデスクトップ系アプリについては、Pythonよりも向いている言語（マイクロソフト社開発のC#）で作った方が良さそうです。

Pythonの活用事例など

（1）自動応答
LINEの公式アカウントのボットからのチャットボットや自動応答は、大部分の人が目にしたことがあると思います。以前はクライアントが選択した返答と初めから決められたものの中からチョイスして会話が進行したので、どうしても不自然さが残ってしまいました。しかし現在は、Google Chat APIを活用し、自然な自動応答が可能になりました。
（2）支払いの自動化
PayPay、楽天Pay、LinePay、三菱東京UFJ銀行など、あらゆる金融機関や決済機関がAPIを公開しています。プログラムを通じて銀行データにアクセスすることで、ユーザーは残高照会や振込が可能になるのです。また企業・団体の目線で見ると、会計ソフトとの連携を図ることができれば経理の負担軽減となります。毎月決まったところへ支払いがある場合はプログラムでの自動化も可能。人々にとって便利に活用事例です。
（3）人工知能／機械学習の開発
自動運転車ではありませんが、「自動マリオカート（ゲーム）」もPythonでの自動運転が可能です。これら人工知能ソフトでは、ディープラーニングや機械学習のプログラム処理が高度な数値計算を利用することからPython活用率が高くなっています。
※その他にも、分別の自動化やルートの最適化、データ収集の自動化、データ記録の自動化、株・仮想通貨の自動売買、植物やペットの監視システム、ドローンの自動操縦などにも活用されています。プログラミング初心者はもちろん、普段の生活に密着したものや誰かの役に立つもの、ワクワクするものを開発したいと考えている方におすすめしたい言語です。